冊子「腎臓病あなたに合った治療法を選ぶために」

腎臓病あなたに合った治療法を選ぶために

腎臓病 あなたに合った治療法を選ぶために

腎不全の治療選択は、その後の豊かな療養生活を送るための始まりの一歩です。
本冊子は、腎不全の治療法を選択する際に、患者さんやご家族と、医療スタッフで一緒に考えるためのツールです。
患者さんが病気や治療に関して十分理解し、一人ひとりの生活環境や習慣、好み、思いを医療スタッフと共有した上で、その方が最も納得できる最善の治療法を選ぶために、ご活用ください。

冊子の使い方

  1. P4~6
    P3~5:腎臓病の働きや機能の低下によっておこる症状を理解し、患者さんの状況がどのステージにあるかを共有するためのページです。
    透析や移植が必要になる時期は、腎臓の働きや症状、日常生活への影響を総合的に判断して決定することも説明しましょう。
  2. P7~11
    P6~10:病気や治療について理解しているか確認するためのページです。
    患者さんが、在宅透析(腹膜透析・在宅血液透析)と通院透析(通院血液透析)、腎臓移植のすべての治療法について知ること、理解することが大切です。
    わからないことは遠慮なく「説明してほしい」にチェックするよう促しましょう。
    「説明してほしい」にチェックがある項目は丁寧に説明しましょう。各治療についての詳しい説明は「腎不全とその実際」に掲載されています。
  3. P12~14
    P11~14:患者さんから生活背景、環境、趣味や不安・希望を共有してもらい、医療スタッフが患者さんをより理解するために役立つページです。
    患者さんが自分や家族の思い、大切にしていることなどを整理することは大切です。
    家族と相談しながら書き込んでもらうのも良いですし、医療スタッフが話を聴きながらサポートしても良いでしょう。
  4. P15
    P15~18:透析になった時の生活をイメージし、どこで透析をするか、透析の方法はどうするかを考え患者さんに合った治療法を見つけていくページです。
    治療法を決める際の患者さんの気持ちや具体的な生活と治療の関わりを整理し、透析をする場所や方法の希望について書き出してもらいましょう。
  5. P15
    P19~20:生活目標や面談の記録を積み重ねていくページです。
    患者さんが治療や療養だけでなく、今後に希望をもって臨めるような具体的な生活目標を設定できるようサポートしましょう。
    面談日には、日時・内容の記録やコメントを記載した上で、説明者(医療スタッフ)と患者さん、それぞれで署名して記録を残しておきましょう。
  6. P15
    P21~22:これからの長い腎臓病治療において、知っておいてほしいコラムのページです。
    保存的腎臓療法(CKM)とはどのようなことなのか、「人生会議」はどのように進めていけばよいのか、時間のある時に読んでいただきましょう。

冊子は、面談や受診時に何度も持参してもらい、内容を共有することがSDMの一歩となります。
何度でも書き直したり、伝え直すことができます。